実写版『ライオン・キング(2019)』の観どころ3選！一歩深く楽しめるおすすめポイント

実写版の『ライオン・キング（2019）』を観た人でも、初めて観る人でも、次に視聴するときに一歩深く入り込んで楽しめる3つの観どころはこちら。

• 自然や動物をＣＧでリアルに描く
• シンバとナラの関係と見どころ
• ムファサとスカーの演出に注目

自然や動物をＣＧでリアルに描く

サバンナの動物たちを、まるでドキュメンタリーテレビを観ているような感覚で楽しめるのが今作の見どころの一つです。動物たちの仕草から、毛並みまでリアルを追求しつつ仕上げているのが特徴！そんな中、最初は主人公であるライオンのムファサと子供のシンバの様子に引き込まれます。

夜明けと共に早起きのシンバは父のムファサを起こそうと上に登ったり、何度も呼び掛けるのがかわいい！パトロールに行くという約束を持ち出しつつ、まだ眠たそうにするムファサの姿も印象的です。大あくびをするムファサからライオンがネコ科なのだなと改めて思えました。他にもナラがお母さんライオンたちと毛づくろいをする姿も、ペロペロとなめあっていて見惚れてしまいますね。

また、ミーアキャットのティモン、イボイノシシのプンバァにシンバが森を案内してもらうのも見所どころ。サバンナとは異なる動物たちがおり、主に虫などを食べていく様子がリアルに描かれていました。シンバが彼らと共に『ハクナ・マタタ』を歌いつつ、大人に成長していくというシーンも合わせて演出に引き込まれます。

シンバとナラの関係と見どころ

シンバは親友のナラと一緒にザズーの目をかいくぐってゾウ墓場を目指すのは見ものでした。ザズーに「2人は結婚する」と言われて、シンバもナラも「絶対にしない」と言い合うのですが、映画のラストでは彼らが子をもうけたというストーリーが語られていたのが印象的。大人になってから森で再会した際には、シンバとナラが『Can You Feel the Love Tonight』をデュエットで歌うのも素敵でした。

また、シンバとナラの危機は目が離せませんでしたね。ゾウの墓場ではゴツゴツした岩場や、大きなゾウの骨があってとても不気味。シンバが「危険なんて笑い飛ばしてやる」と勇ましく言いますが、そこにハイエナたちが寄ってきて窮地に陥りました。小さなライオンたちが食べられてしまうのではとハラハラする中、シンバが自分は未来の王だと強がる姿は忘れられません。この後、ナラと一緒に小さな穴の道を走って逃げようとしますが、追い詰められて必死に吠えるシンバ！その声と共にムファサの吠える声が聞こえた時にはひと安心させられました。

シンバが大切な親友の命を脅かしてしまったということも踏まえて、身体だけでなく心も成長していくのも見どころです。

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実写版『ライオン・キング（2019）』で流れる楽曲とそのシーンは、こちらで解説しています！

実写版『ライオン・キング(2019)』で流れる12曲をシーンごとに解説！

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ムファサとスカーの演出に注目

映画の序盤で小さいねずみのような動物が走り回って植物をつたっていく様子が描かれましたね。小型動物もリアルな動きを追及しているなと思いつつ、少しやせたライオンのスカーがネズミを食べようと捕まえるのにハラハラ！この後、ザズーが彼をたしなめる際にもスカーは牙をむき出しにするのですが、ライオンの恐ろしさを目の当たりにした気分でした。

スカーは身体を左右に振ったり、手をなめたりする仕草も見せますが、ムファサに叱られているとは思えないような態度…彼を王として認めていないという様子がＣＧでも十分に伝わってきました。

一方、ムファサは「奪うのではなく与えることが大切」と語っており、スカーとの違いを感じさせましたね。シンバに王としての心得を教えつつも、プライドランドを支配するというより、守ることを考えていたのが印象的です。崖をもう少しで登りきれるというシーンではスカーに落とされてしまいましたが、ムファサがスカーを家族だと思って気遣っていたのにと思いましたね。ライオンの兄弟の末路を映画の最後に改めて比較したくなるでしょう。

ムファサはライオンの仲間だけでなく、草食動物たちのことも考えた上で狩りなどをすべきだと考えていましたね。プライドランド全体の動物のバランスを考えていたようでしたが、スカーは違った…ハイエナに腹いっぱいの食事を約束し、乱獲していったようです。そのため、シンバが到着した際にはプライドランドが廃れた様子が…多くの肉食動物が欲しいままに狩りをすれば、生態系のバランスが崩れるのだと認識させられたワンシーンです。

ハイエナの胃袋は底なしと表現されていましたが、スカーはその欲につけ込んで多く手下を得たと思うと賢いなと思いました。スカーはムファサに力では敵わないことや、人望もないことを認知した上で長年計画を練っていたようでしたね。

スカーは子供のシンバを谷へ呼び出して吠える練習をさせつつ、ハイエナたちにムーの群れを追い立てさせ、シンバを追い詰めました。まだ幼いシンバがすぐに安全地帯にいけないことを踏まえた上での作戦だったのでしょうね。そんなシンバをムファサが放っておけるはずもなく、命懸けで助けることも計算済みだったでしょう。ただし、ムーの群れを脱して崖上にまで登れそうになるのは計算外だったのではと思われます。スカーは誰にも見られていないことを確認した上でムファサを落とした…狡猾な彼の様子は恐ろしかったですね。

そんなスカーですが、大人になったシンバを追い詰める際に口を滑らせてしまいます。シンバが崖から落ちそうな際に「ムファサも怯えた目をしていた」と言ってしまい、サラビがなぜ彼の目を知っていたのかと問いました。ムファサを助けられなかったと語っていたスカーの痛恨のミスだと言えるでしょう。こうして彼は隙を見せてしまい、最後はハイエナたちに食べられてしまうというラストは勧善懲悪というストーリーをみごとに描いていました。

スカーの計画や考えを踏まえて考察していくと、王の資質についてなどを深く考えさせられるきっかけになるでしょう。

劣悪な支配を進めてきたスカーを倒し、ムファサのような偉大な王になったシンバの成長を見守れて「良かった」という気分になれますね。

幼子の成長物語を見たい人にはもちろん、リアルな動物を見たり、ドキュメンタリー作品が好きな人にもおすすめできる映画です。

他にもディズニー映画には『アラジン』などの実写映画があり、動物がリアルな作品といえばロバート・ダウニー・Jr主演の『ドクター・ドリトル』もぜひ、ご覧くださいね。

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